1月12日(日)
ああ、早く書いとかないと忘れちゃうわ、ってもう5ヶ月以上たってるのに何やってんのかしらこの人。
きのう初日なのに今日は楽日(らくび)。「楽」は相撲の千秋楽の「楽」と同じ。まあ2日公演なんだから当たり前だけど、NYMTだと10回公演とか20回公演とかするらしい。
集合は11時・・・11時!? 遅そ!! 本番2時からだよ、おい‥‥大丈夫?
またもコロッケを楽屋にセットして、最後のダメ出しのためにロビーに集合。
そこでオレを待ち受けていたのがみらみらとばちばち、ちがう!みちみちとばらばら。知ってる人は知っている、知らない人はコイツ誰?状態の松江「あい地球」妖怪系コンビ。ミュージカルとかこういう場所にはあなたの知らないうちにもどんどん浸食していくリアル汚染軍団の彼&彼女らはなんで初登場の益田でいきなり受付の手伝いやっとんじゃい!!‥‥てな感じで‥‥ホント感心します。そこまで前に出てくれると、法澤さんにも「松江の人たちです」って紹介しやすいったらありゃしない。このあとビデオの受付までやっていただいたそうです。ありがとね。この二人を先発隊として、今日は松江&川本から大勢見に来てくれることになっている。恥ずかしいマネはできん。
で、ダメ出しだが、ここにきてレジの歌はさらにテンポアップ。このあとまだ何公演もありそうな‥‥あ、あるんだっけ、4月東京で‥‥自分や、何人かの大人は今日が最後です。でもねえ、「東京のことなんですけど‥‥」って法澤さんはあのニコニコフェイス
(^ ^)/ で何回もやって来るし、カルチャーリンクスのPDの砂田さんも楽屋まで説得(?)に来るし、まあ正直、このメンバーに情も移ってきてるから放っとけない気持ちにもなるんだけど‥‥
(※注 ‥‥結局、合宿組以外でも島田・岡崎の両護衛や樹理ちゃんらが東京公演に参加しました)
2時開演だから時間もないけど、例によってウロウロしてたら、我らが高志先生に遭遇!でも楽屋裏で個人的に会ったってだけで、別にメンバーのみんなに紹介されるわけでもなく、何なんでしょう?の感あり。3月の「人麻呂裁判」の打ち合わせなんだそうです。今回の新曲はノータッチなのかと思いきや、「くさり」とか「こころの声が」の作詞は高志先生だったみたい。これからも良い詞をお願いします、高志先生!
本番数日前ぐらいになってオケの人たちのハイテンションぶりも見えてきた。衣裳をつけたキャストを捕まえて写真撮影ってところをよく見かける。オケもキャストと同じで地元&他県の混成組なんだけど、こなれてみるとけっこう陽気な人が多そう。もっと時間があったら仲良く慣れたのにねえ‥‥
さて、あっという間に本番! 今日こそは信くんのメイク直しをサボらないようにしなければ‥‥例によって儀式を執り行い、上手にスタンバイ。いや、まだ出番まではかなりあるんだけどね‥‥ララは上手の花道から出ていくんだけど、早くスタンバイしすぎて時間をもてあましたみたいで、こっちにトボトボ来るまるちゃん。「見ててください」と自信のコメント。確か2年前には緊張すると右肩が上がる、とか言ってたよなあ。その辺は脱却したのか?とかいろいろ思ったりする。
思ったりするけど開演の時は来た。
お客さん、さらに入っている。「PTA」の時は上手の花道で歌うんだけど、すぐ下のお客さんの様子が何となくわかるんだよね‥‥つくづく松江&川本の人たちの席を下手側で買っておいて正解でした(狙ったわけじゃないんだけど‥‥虫の知らせがあったんかな?)。
なんと今回は2幕にもオーバーチュアが!
で、2幕と言えば森なんだけど(ああ、劇団「もり」どうしたかしら‥‥)今回は廃れた神社の境内という設定。上からおみくじを結びつけた木の枝が垂れ下がっていて‥‥あ〜この「おみくじ」のアクセント話があったよなあ。全国規模のキャストの中では「えー!?そんな言い方しないよ!」とか「発音が違う!」とかいうことが多くて、ま、言ってみりゃ全日本田舎者選手権状態なんだが、「おみくじ」については石見人の間でもいろんな解釈が‥‥「み」だけ上げる言い方と「みくじ」を上げて言う言い方と、どっちが正しいかという無駄な論議で時間を費やしたモンであった。で、結論がどっちになったのかオレ知らない。どっちでもいいし。
やっぱり秘境っぽい演出があるんだけど、冒頭では袖に控えてる子どもたちが声を出したり体を叩いたりして鳥の声や植物のざわめきを作っている。NYMTの真骨頂という感じ。
新曲「レジスタンスの歌」はクラリネットの音が印象的なカッケー曲(注※‥‥東京公演ではさらにテンポアップしたそうです)。ただ、今回の鈴木和郎さんは全般的に男声が上、女声が下というコーラスアレンジが多い。この曲もそうで、女の人が若干歌いにくいかも。
カザンの「こころの声が」リプライズは先週急に入ったもの。でもそんなこと関係なくこなしてるなあ、さすがさすが。パンフレットにもちゃんと入ってる。印刷所の方、お疲れさんでした。
“りーけむけむ”に変わって「オロチを讃える歌」が登場。ずいぶん静かな曲にチェンジしたモンである。楽器もいろいろ出てきて、「とびら」では徳利だったひょうたんがマラカスみたいに使われたりしているが、レジの安紀子さんが持ってる三味線がなんといっても渋さナンバーワン。
森のシーンとセレモニーのシーンの間にララの家のシーンが追加されていて、そこで出てくる新曲が「誰か教えて本当のことを」。初めてのマイナーコードのバラードで、「とびら」だとちょっと似合わない感じの曲。これも「ビヨンド」ゆえか‥‥この間に後のセットは180度大回転。15面パズルみたいに順序良くセットの部品を動かさないといけないんだけど、このとき中心の高い位置に乗って操作の指示を出していたのが演出助手の澤井さんという人だと知ったのは、本番終わってだいぶたってからのことだったとさ。
セレモニー2日目。真ん中のスクリーンに「卒業式」って書いてある。「セレモニー」でええやん‥‥。垂れ幕みたいなのが何本かぶら下がってて、それにも日本語で何か書いてあるんだけど、真下からだとなんて書いてあるのか全然見えん。きっと西洋人のセンスで表現した日本の風景みたいになってんでしょうねえ‥‥。
スクールの化けの皮がはがれるあたりから例によってキャストのテンションもクライマックス。カザンの悲痛な叫びにあおられて、気がついたらこっちに目で訴える芝居の樹理ちゃん、ウルウル状態になってて‥‥正直心の中で「負けた!」と思いましたね。まあ、負けっ放しではいけないので心を入れ替えてがんばりました。
“♪でもだめね”ではじまる「振り返れば
そこに」。位置的には「しあわせ?しあわせ!」のところなんだけどガラッと変わって、ジャズシンガー純子さんの真骨頂炸裂で始まり、「ビヨンド」を彩る三つの愛を歌い上げつつ後ろで我々のダダすべりストップモーション芝居を見てホット一息入れていただきましょうという趣旨の曲だ(そうか?)‥‥これもかなり流行ったなあ、“♪でもだめね”。
エンディングは「旅立ちの歌」。つくづくいい曲だ。それしか言葉が見つからない。グレイトな曲でグレイトな舞台はその幕を閉じた(厳密にいうと幕は下りないが)。
カーテンコールは「とびらのむこうに」リプライズ。2年前の「とびら」ではオープニングのままの歌詞で歌って、それでフラストレーションが溜まっていたものだが、今回は歌詞も直されている。松江の隊長に「飛んでた」って言われたけど、それはオレが、真正面に見えるアリナの後ろ姿を見ながら歌ってたからでしょう。アリナはホントに元気だったからそれにつられて‥‥で、観客の中にやたら大声で誰かを呼んでる集団がいたから、正直「やかまし〜な〜」って思ってたのだが、気づいたら呼ばれてたのはオレだった。松江&川本軍団の本領発揮、でいつもなら「やめんかい!」ってところだが、こっちもハイになってるからうれしかったっス。
松江&川本の妖怪ご一行様は当然のように楽屋まで侵出。予告どおりオレが松江の「あい地球2002」のためにデザインしたTシャツ姿で揃えて、まんまとマークまで釣り上げて井戸端汚染地獄にひきづり込んでいた。ララやカザン、リサにまで手を出したらしい‥‥わたしは無関係です!!‥‥
証言:F部りっちんさん「マークがあたしらを「ユージのファンクラブ?」って聞くので、めんどくさいからみっちゃん(みちみち)が「イエス!」って言ってた」
‥‥めんどくさいてどういうことやねん!
例年ならあんまり考えられないことだが、本番後、フィルムを買いに町へ行って(人の分まで)、それから臨んだ打ち上げの宴。今年は大ホールロビーで。まだ4月の公演もあるからみんなあんまり感激してないかな?って思ったけど、いい顔してましたよみんな。
完
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