島根県保健医療計画

ことぶき歯科医院 島根県益田市幸町4-71 TEL. 0856-24-0770 FAX. 0856-31-0285

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「島根県保健医療計画 益田圏域編」より口腔に関わる保健・医療・介護予防・リハビリテーション関連を抜粋


第5章 第2節 健康長寿島根の推進


1.健康づくり


現状と課題

(1)健康指標から見た現状と課題

●歯科疾患の状況は、残存歯数は県と比較して60歳代以上では少ない傾向にあります。むし 歯の状況は有病者率、一人平均むし歯数とも1歳6か月児、3歳児で横ばいです。むし歯や歯周疾患は子どもから成人、高齢者まで幅広くみられ、歯科保健対策の充実が必要です。

(2)生活習慣の現状と課題

 カ)歯の健康

●各市町では、乳幼児健診にあわせた歯科健診、歯科保健指導を実施しており、平成16年度の健診ではむし歯有病者率は1歳6か月児では4.8%、3歳児健診では28.4%と県平均を上回っています。保育所・学校等での、フッ素塗布等の予防活動事業の拡大に取り組む必要があります。

●学童の集団的な予防活動事業であるフッ化物洗口を実施している施設を増やし、乳幼児期 から学童まで一貫した予防対策が必要です。

●加齢と共に残存歯数が減少している状況です。歯の喪失を防ぐには、むし歯、歯周疾患を 予防することが重要であり、糖尿病等メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と全身疾患との関連、喫煙と歯周病の関連、食事バランスガイドと口腔疾患の関連等住民への周知が必要です。

●定期的に歯科医院で歯垢や歯石を除去してもらっている人の割合が県平均より低く、かか りつけ歯科医での定期健診を図る必要があります。

●地元歯科医院が少なく高齢者が多い地域もあり、診療が必要な方に対して、訪問歯科診療 等が受けやすい体制を整備し、8020の推進を図る必要があります。

●高齢者への口腔ケア事業等が始まっていますが、市町での歯科保健事業を担当する在宅歯科衛生士が不足しており、人材の発掘が必要です。


施策の方向

6)歯の健康

●ライフステージに沿った歯科保健活動の推進を図ります。

●むし歯予防について、フッ化物の利用普及を図ります。(フッ素歯面塗布・フッ化物洗口、

フッ化物配合歯磨剤等)

●歯周病対策として、成人歯科健診の普及拡大や定期的予防管理の重要性についての意識啓

発に努めます。また、職域関係者にもその重要性を周知し、メタボリックシンドローム(内 臓脂肪症候群)等全身疾患と歯周疾患の関連について学習の場の確保に努めるとともに、かかりつけ歯科医における歯周疾患の予防管理の定着を図ります。

●高齢者への口腔ケア事業や地域リハビリテーション行動計画に基づく口腔ケアサービスの 取組を、歯科医師・歯科衛生士の協力のもとに推進します。

●歯科保健の実態把握や歯科保健情報を整理し、市町や各関係機関に情報提供を行います。 ●また、フッ化物応用、歯周疾患予防対策、要介護者への口腔ケアについての研修を行い、

潜在マンパワーの発掘・育成を行います。



3.要介護状態の予防


現状と課題

(1)地域支援事業・予防給付の推進

●食事や飲み物などでむせたり、飲みにくいことがある人がいることから、誤嚥による窒息や誤嚥性肺炎が心配されます。

(2)地域リハビリテーションの推進

●平成16年度に益田地域医療センター医師会病院が地域リハビリテーション支援センターに 指定され、総合リハビリテーション機能と在宅支援サービスの充実を図っています。

●平成18年に「益田圏域地域リハビリテーション行動計画」を策定し以下の6つの課題を中 心に各関係機関が取組を推進しています。

 1 切れ目のないリハビリテーションの実施体制の整備

 2 健康管理・健康づくり体制の整備

 3 介護予防の取組の充実

 4 認知症対策の充実

 5 当事者・家族の心理的支援

 6 高齢者の尊厳を尊重したケア

●個人へのアプローチだけでなく、地域社会環境に地域リハビリテーションの推進を図る必 要がある。


施策の方向

(1)地域支援事業・新予防給付の推進

●各介護保険者における介護予防の取組については、その円滑な推進を図るため、要支援・ 要介護状態の予防や重症化の軽減について、実施状況等をふまえた評価・分析等を情報提供します。

●地域包括支援センターの機能をより強化するため、研修会の開催や、効果的な介護予防ケ アマネジメントの実施及び地域包括支援ネットワークづくりを支援します。

●新予防給付のサービス事業所を支援するため、効果的な介護予防サービスのあり方の検討 や研修を実施します。

(2)地域リハビリテーションの推進

●平成18年に策定した「益田圏域地域リハビリテーション行動計画」に基づき地域リハビリ テーションを推進します。

●急性期、回復期、維持期等の各期に応じて体系的なリハビリテーションが受けられるよう 体制整備に努め、切れ目のないリハビリテーションが提供できるよう支援します。

●脳卒中や糖尿病についての理解向上を進め、発症の低減を図ります。

●地域リハビリテーションについて啓発普及を行い、住民意識の向上を図るとともに、地域 を取り巻く社会的環境への働きかけを行う「コミュニティアプローチ」を推進していきま

す。

(4)口腔機能の向上・維持の推進

●口腔機能低下の早期発見、高齢期の口腔機能維持・向上について普及啓発を図ります。

●医療機関や入所施設での口腔ケア体制の充実と、退院・退所後のケア体制を整えるための

地域連携体制について検討をすすめます。

●歯科医師・歯科衛生士はもとより医療関係者、福祉関係者等に対しても研修を行い、連携

を深め、身近なところで口腔ケアが受けられるように取り組みます。




第5章 第3節 すこやか親子しまねの推進


5.小児期からの生活習慣病予防対策と歯科保健対策


現状と課題

●「益田圏域健康長寿しまね推進計画」の推進及び市町の健康づくり計画に基づく推進施策 とタイアップした施策展開を図っています。

(1)生活習慣病予防対策

●小児期から適切な生活習慣を身につけることができるよう、特に保護者への正しい理解の 普及啓発を図ることが重要です。

●朝食の欠食についての対策は、乳幼児健診時をはじめ保育所、幼稚園、学校等様々な段階 で取り組まれていますが、1歳6か月児、3歳児ともに欠食率に殆ど変化がなく、今後も継続した対策が必要です。

●子どもを取り巻く環境が変化し、夜ふかしや睡眠不足、食生活の乱れなどが子どもの生活 習慣病に影響しています。1歳6か月児、3歳児をみると、10時以降に寝る夜更かしの児の割合は減少しています。

●乳幼児期から高校生までの食を含めた基本的生活習慣を形成し、生活リズムの向上を図る ためには、家庭・学校・地域の連携を深めることが重要です。

(2)歯科保健対策

●子どものむし歯の状況は有病者率、一人平均むし歯数とも1歳6か月児、3歳児では横ばい傾向です。平成17年度においては1歳6か月から3歳までにむし歯有病者が約7倍になっています。

●歯と口の健康づくりについて保護者の理解を促進するとともに、保育所、学校、教育委員 会等と連携した歯科保健対策の推進が必要です。


施策の方向

●小児期は生涯にわたる基本的な生活習慣を身につける時期であり、早寝、早起き、食事な どの適切な生活習慣について情報提供や保健指導を進めます。

●保育所、幼稚園、学校等で食に関する知識の習得と様々な体験学習や活動の機会を設けま す。

●島根県食育推進計画及び益田圏域食育ガイドブックにより、地域、保育所、幼稚園、学校、 生産者、食生活改善推進員等と連携し、保護者を含めた食育の推進を図り、小児期からの 生活習慣病予防の環境づくりを進めるとともに、関係機関とのネットワーク化を図ります。

●健康診査等の機会を通じて、健康状態の把握や個別栄養指導の実施を効果的に行います。

●学校においては、教員を対象とした食育研修を充実させるとともに、県版「食の学習ノー

ト」の活用推進などにより、生活習慣改善の取り組みを進めます。

●身体を使った遊びや運動は、児童生徒の調和のとれた心と体の発達に良い影響を及ぼすも

のであり、家庭、学校、地域における生活の中で遊びや運動を促進します。

●保育所、学校、教育委員会等の関係者と連携し、食事、歯みがき、フッ化物応用などライ

フステージに沿った歯科保健対策を推進します。

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