サンクラフト・マリン事業部の所在地である外ノ浦という地名は古くからある地域の呼称でしたが、明治22年の町村制試行により「島根県浜田町外浦」と正規に取り上げられるようになりました。

「会津屋八右衛門」で有名な松原湾と続き湾でもありかつては地の利を得て貨物船や漁船の出入りで大いに賑わい栄えた時代もありました。その後鉄道などの普及による交通事情の変化や造船技術の向上に伴い、大型船舶が多くなってきました。湾内が浅く出入りが困難となり次第に港としての繁栄は衰え現在は浜田商港にその地位を譲ることになってしまいました。

しかし、松原湾から外ノ浦湾にかけての海岸一帯は魚釣りにはうってつけの場所であり現在では地元浜田からはもちろんのこと広島など山陽・関西・九州など遠方から四季を通じて大勢の釣り客で賑わっております。

現在は港としての繁栄は浜田商港に譲った形になってしまいましたが、かつてはサンクラフト・マリン事業部のある外ノ浦へは北前船の出入りしていた港でした。
藩政時代には海商「会津屋八右衛門」が拠点としていた松原湾からリアス式の曲がりくねった海岸線に沿って進むと、
年間を通じて波の穏やかな外ノ浦の入り江へと続きます。

時代とともに外ノ浦の役割も変わり、現在ではプレジャーボート・フィッシングボートなどの小型船舶の系留地として県内外の方々にご利用いただいております。

四季折々に渡っていろいろな顔を見せる外ノ浦町での釣りの紹介です。

・春からはアジ釣りを楽しむビギナーなど釣り人が大勢やってきます。桜の咲きはじめた山々を望みながら大物も狙えます。もちろん船釣りにはシーズン到来、穏やかになってきた日本海へ漁を求めます。

・夏こそ釣りシーズン本番。
早朝から大物を狙う県内外からの釣り人も多く集まります。
これから釣りを始めようと思っている方には、この時期からはじめるのが最適でしょう。

・秋には秋釣りの良さを満喫。
色の変わった山々を見ながら船で海に繰り出し、秋の高い空を背に雄大な日本海で釣りを楽しめます。
もちろん、岩場・岸からの投げ釣りでも多いに楽しめこの時期には狙いたいヒラマサ・ハマチ・サワラのシーズンです。

・冬に狙いたい日本海の大物。
外ノ浦湾は地形の関係から荒れる冬の日本海のシーズンでも、比較的穏やかな波の日が多いです。
冬場には他の季節では釣ることの出来ない大型魚を狙う絶好のチャンスです。釣り上げた魚も一番味の良い季節ですから刺身でいただいたり、焼く・煮るとどのような調理方法でも味わいを楽しむことができます。

外ノ浦町から車で約5分、海沿いの道を東へ走らせると生湯海岸に続きます。

「生湯（うぶゆ）」の地は、平安期の歌人 和泉式部伝説の里としても知られております。西へ下る途中にこの地で子式部を出産・産湯を使ったということから「生湯」と呼ばれるようになったと伝えられています。

生湯海岸には釣り人たちの間では有名な「石ヶ崎」があります。
シーズンともなりますと、浜田市近郊はもとより広島など山陽方面からの釣り客が大勢訪れます。
岩場からの豪快な投げ釣りで大物を狙い、天気の良い夕方には真っ赤に沈む夕日を見ながらと素晴らしいロケーションでの釣りを楽しめます。