「タッチケア」
■ 先日、NHKテレビの「ためしてガッテン」を見ました。「マッサージ」が取り上げられており、その 中で「認知症緩和マッサージ」として「タッチケア」の有効性が語られていました。見られた方も多 いのではないかと思います。なかなか面白い内容でした。」
乳幼児への「タッチケア」は、乳幼児に対して行うコミュニケーションの一種として語られその大 切さが伝えられています。従前は「スキンシップ」と言っていたとものと似ているのではないとかと 思いますが、「タッチケア」はもっと具体的内容をもったものだと思いました。
誰しも歳を重ねれば、再び童に戻ると言いますから、認知症の人にもやはり有効なのかも知れ ません。
■ さて、テレビの内容ですが、認知症の母親と、その母親を介護する娘さんの日常を放映してい ました。母親は認知症の進行と共に非常に怒りっぽくなってゆき、娘さんの関わりに対して非常に 拒否的になり、声を荒げるというということが多くなってゆきました。その母親が、娘さんから「タッ チケア」を受け続けることによって、表情、言動にとても穏やかさが見られるようになり「ありがとう ね」という言葉が娘さんに出るようになるという姿が放映されました。
「」タッチケア」は50年前スエーデンで高齢者への介護技術の一つとして開発されたそうで、日 本には5年くらい前に紹介されたそうです。
さて、「タッチケア」との方法とポイント。
方 法:相手の腕や手を両手で包みゆっくり触れてゆくというとてもシンプルなものです。
ポイント:@両手で密着してゆっくり触れる(オイルを用いればなおベター)。速度は1秒間に 5p進むくらいで、遅くても早くいてもダメ。
A相手の気持ちを慈しんで触れる。」
B相手の気持ちを尊重して無理にはしない。
だそうです。
認知症や高齢者に対してだけではなく、怒りっぽい人にも効果があるそうです。やってもらえる 人がいない場合は、自分で「今日も良くやったなあ」と自分の腕や手に「タッチケア」をどうぞ。
■ ところで、この番組を見て、そうだ日本には昔から「手当」という言があるなあと思いました。
また、「看護」の「看」という字は「手」「目」を組み合わせてできた字で、昔の中国の人は本当 によく考えて「字」を創造していると改めて感心し、「字」の面白さも再発見しました。単なる介助器 具や介護機械では癒されないという人間の原点をみたようにも思いました。 (禿)