「社会福祉」と「オーケストラ」
☆ 「社会福祉」に限らず、色々な分野でよく言われるのが「連係」。一 機関、一組織が機能的に活動する時に欠かせないのが連係プレー。これ が上手くできないと組織としての活動は停滞する。
  特に社会福祉分野で重要なのは組織内連携に限らず他機関、他組織と の連係。このことが出来ることで地域、コミュニテイの社会福祉の底上 げが可能となる。「福祉」ではなく「社会福祉」と言われる所以もこの ことからきている。
  最近、感じているのはこの「連係」は「オーケストラ」によく似てい るなと思うことと、オーケストラ文化がこの国には無かったんだなあと いうこと。
  オーケストラは、弦楽器や管楽器、打楽器などの個性的な楽器で交響 曲を奏でる。まさに「交響」。有名なベートーベン、など日本で言えば 江戸時代の頃の作曲家の曲が今も二百余年を経た今も生き生きと各国、 各地で演奏されている。
  この各楽器の特性を知りそれぞれの良さを引き出し、まとめるのが指 揮者。この時、弦楽器より管楽器が上、管楽器より打楽器は下というよ うな優劣は全くなく、それぞれの特性と出番を上手く引き出し、メロデ イー、ハーモニー、リズムなどを生み出して行くのが指揮者。コラボレ ーション、連携。
  和楽器演奏ではそれぞれの職人芸を阿吽の呼吸で合わし曲を作ってゆ く手法で指揮者はいない。
 
☆ 指揮者は、全ての楽器を上手く演奏できるかということを求められる 存在ではない。各楽器の特性を充分知り生かすこと。 
  先日TVで指揮者の小林研一郎さんが「各演奏者は天才です。私はそ うした演奏者を尊敬しています」と言われていたのを聞き、これこそ「連 携の秘訣」だなと感じた。
 
☆ 社会福祉の分野でも、各事業所はその組織の中で、また他機関との連 携で楽しい、時には激しいテンポも入れて曲作りをやってゆきましょう。  また地域の指揮者、指揮機関として行政機関の役割も大きく、楽譜は 「安心いきいきプラン(益田市障がい福祉計画)」があるので、益田市 さんがその任に当たり、大いなる交響曲を簡単な所からでも演奏してゆ きましょう。                     (禿)

編集後記