「“赤ちゃん職員”募集中」
☆ このタイトルの報道を見た人もおられるのではないだろうか。聞いた
 時はそれって何?と思った。






 
◎ 採用条件は
    0歳から3歳で、日本語でうまくお話ができないこと
    勤め先は高齢者福祉施設
◎ 仕事内容は
    老人ホームの中のお散歩
◎ お給料は
    紙おむつや粉ミルク






 
 
   募集しているのは北九州市八幡西区の高齢者福祉施設を運営して
 る「もやい聖友会」。
  なぜそのような募集を始めたのか問われ理事長さんは「自分の孫と  か、スタッフのこどもをつれてきてくれた時に、おじいちゃんおばあち ゃんが会うとすごく笑顔になって。何もできないように見える赤ちゃん でも仕事ができるんだということに気付いて、職員として採用していま す」と答えておられる。今30人以上の子供達が在籍。
  こういう発想、気づきにとても驚きました。それこそイノベーション。
 
☆ 出勤してくる赤ちゃん、子どもとふれあうことで、高齢者は癒しと元 気をもらい笑顔、言葉かけが多くなったとのこと。
  赤ちゃんにとっても知らないおじいいちゃんやおばあちゃんから優し い言葉をかけて貰うことはとても新鮮で貴重な体験であり、また赤ちゃ んの保護者同士そして、保護者と職員さんとの繋がりが、家庭で子育て に奮闘する保護者にとってはとても学ぶことが多いようだ。
  職員同士の同士の交流も、赤ちゃん職員登場のお陰で深まっていると のこと。赤ちゃんにとって、高齢者にとって、保護者にとって、施設に とって、地域にとって良し。
  近江商人の言葉に「買い手良し、売り手良し、地域良し」の三方良し という言葉があるが、赤ちゃん職員募集によりまさに「五方良し」とい うことが生まれている。
  赤ちゃんの持つ「人への働きかけのすごさ」と「働く」とは単に才能 を生かして雇われ、賃金を、出来れば多い賃金を貰えばOKということ ではないなあとつくづく知らされた報道でした。     (禿)

編集後記