フィラリア予防薬「注射用モキシデックSR」の副作用について

画期的予防薬「注射用モキシデックSR」が昨年9月発売され、臨床検査・実際の使用時のより、5月14日までに153例の副作用の報告がありました。
おそらく、何千頭ものわんちゃんに注射しての結果ですから、わずかな発生率ではありますが、残念ながら、死亡例も4頭出ています。

症  状 発生件数 備   考
アナフィラキシー様ショック 58 チアノーゼ、血圧低下。死亡例4頭
顔面の腫脹 60
全身反応 28 注射後の嘔吐、元気食欲減退など
局所反応 5 注射部位の疼痛・硬結など
その他 2
  合   計 153

副作用の内容・内訳

平成14年5月14日現在

副作用の原因としては、免疫的な要因、注射行為そのものに対する過剰な反応、
薬成分に対する反応等、考えられますが、
いずれの発現機序は、過敏体質の犬で考えられる反応です。
実際の死亡例4頭も、過敏体質のわんちゃんだったそうです。

1度の注射で、6ヶ月間フィラリアの感染を防ぐという非常に利便性に優れた薬ですが、
上記のように、副作用も報告されています。
その子にとって、もっとも安全で、確実な方法で予防を行ないたいと思いますので、
使用に際しては、十分な相談の上、実施したいと思いますので、ご不明な点がございましたら、
なんなりとご質問ください。