ゆうやさんすいず
《夕夜山水図》


雲谷 等顔 筆

天文16年(1547)~元和4年(1618)
紙本墨画
1幅
118.5×50.0㎝


 雲谷派の初代等顔の晩年の作品。草体様式で描かれ、淡墨と濃墨を巧みに使い分けてスピード感にあふれた、すがすがしい絵である。
 等顔は天文16年、肥前の国能古見城主原直家の次男直治として生まれ、はじめ、狩野松栄、ついでその子永徳に絵を学んだと伝えられる。文禄2年頃、主君毛利輝元より雪舟旧居雲谷庵と「山水長巻」を授けられ、雪舟の画系を継ぐ雲谷派の初代として仕える。法眼に叙せられる。