せっしゅうぜんしぞう

高村 光雲 作

昭和2年(1927)
木彫(桂)
32.2×24.0×35.0p
市指定文化財
 この雪舟像は、雪舟425回忌に際して、当時の東京美術学校長正木直彦氏が高村光雲に制作を依頼し、寄贈したもの。 雪舟の自画像をもとに制作され、シャープでしかもしなやかな衣文線は光雲作の他の仏像と共通する特徴である。

 明治末から大正、昭和初期にかけて空前の雪舟ブームが巻き起こり、全国的に雪舟の遺跡保存運動が起こった。雪舟終焉地益田でも大正7年 「雪舟終焉地保存会」を立ち上げて、荒廃していた大喜庵、雪舟の墓などの保存整備に取りかかった。この運動は全国的な募金活動へと発展し、保存会の会長は平山成信男爵、副会長に正木東京美術学校長が就任し雪舟終焉地遺跡保存に力を尽くした。 現在の大喜庵、大喜庵参道、雪舟の墓などは、その当時復元整備されたものである。この雪舟像は昭和4年執り行われた雪舟没後425回忌の折に修復が終わった大喜庵本堂に収められた。


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