高津川で50年以上鮎掛けをされている漁師さんに伺いました。


 産卵は、10月5日〜11月の末。10月20日〜31日あたりがいちっばん(一番)多いかも知れん。
 場所は、川下の方は最近では本流と支流の出会い辺から高角橋辺で産卵するが、
特に花ヶ瀬と飯田の瀬が多いのう。
産卵をする時は、上流に向いている石のことろに場を作って産卵し受精する。


12℃〜14℃の水温で1週間〜10日。延べ温度が100℃くらいで孵化する。

 孵化したら、ぼうふらのようなもんが海に流れて行く。
プランクトンを食うて育つ。大体12・1・2・3月頃まで海におる(いる)。
鮎は栄養袋を持たんこう(持たず)に自分で餌を取って育つんよ。


 3〜5月までの間に高津川に戻ってくる。4月頃がいちっばん多い。
これはね、列を組んで戻ってくるんよ。
 川では、石についたアカ(コケ)を食うとる。鮎がアカを食うて石に残る跡を
「はみあと」っちゅうんじゃ。


 高津橋辺から六日市の間で縄張りを持つ。
小さい石には小さい鮎の団体、大きいのは瀬の深い所におる。
優秀な鮎ほど奥の方(上流)に上って行く。
奥(上流)のアカ(コケ)ほどええもんなんよ。
水の汚れがのおてね(無くてね)。それに砂を食べん。
 雨が降ると、水にのって上から上から下がってくる。それでも、水がすわった時元気のええ鮎は又上に上って行く。
この時に上に上がる鮎ほどええもん(良いもの)。
 それでも、前ほど上には上がらん。
(6、7月は殆ど元居た所辺りまで上る)
(8月は元居た所より、半分くらいの所辺りまで上る)
(9月は元居た所より、3、2割くらいの所まで上る)

 8月頃には上の鮎はおらんようになる(いなくなる)。
(盆頃のあぶった鮎はすてき(とても)においしいんじゃけぇ。)
9月の水頃(雨)には横田くらいにしか上がらんようになる。
この頃から、雄雌の区別がつくようになる。


 そして、10月10日〜11月の末頃に産卵に入る。
鮎は、水温が下がったらいっぺんに年を拾う(年をとる)。
人で言えば、小学生が20代位になるんが8月くらい。
鮎は1年が一生じゃけぇ。年魚とも呼ばれとるんよ。
8月から9・10月までにいっぺんに年を拾う。
人で言えば、20代から40代くらいになる。
 そして、産卵を終えたら死ぬる。

 年を越すのもおるが、それは「こし」と呼ばれて鮎としては扱われん。

 鮎は、上流で釣れたものがおいしいよ。
アカ(コケ)がええけぇねぇ。形も違う。背ごへ肉がつく。相撲取りのように。
 6月頃の若鮎は、すいかの匂いがする。
 7〜8月の終わりまで(子持ちは別として)特に盆前の鮎はおいしいけぇ。

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