**********The Moonshine**********
「悠季、風邪をひきますよ。」
声と一緒に、腰を後ろから抱きしめられた。
「何をしているのです?」
僕の耳元でバリトンが囁く。
くすぐったいよ。
「月を見てたんだ。」
「月をですか?」
「うん、そう。ほら、見て。今日は満月だよ。」
そう月を指してやった。
「本当ですね。」
そして僕たちは月を眺めた。
「ねぇ?」
「はい、何ですか?」
「何かこう見てると、吸い込まれそうだね・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「圭?」
すると僕の視界が真っ暗になった。
「ちょっと、何するんだよ!」
圭の手に目隠しされている。
「離せったら!」
「いいえ、離したら君が吸い込まれていってしまうので。」
「そんなことあるわけないだろ!」
「そうですか?僕は本当に吸い込まれていってしまうのかと思ったのですが・・・。」
「なんだよそれ。僕が君を置いて行くはずないだろ・・・・。」
「それは僕も一緒に連れて行ってくれると?」
圭は何故だか真剣に聞いてくる。
「そうだよ!君さえ良ければね!」
すると、僕の目から手が放れていき、反対に抱きしめられた。
「どうしたんだよ、圭・・・・。」
ぎゅっと抱きしめる力が強まる。
「圭・・・・・?」
「・・・・では、一緒に行きましょうね。」
「う、うん・・・。」
どうしちゃったんだよ圭・・・・。
今日の君はおかしいね―――
・・・・・・・・・To be continued・・・・・・・・
続いてしまいました・・・。短編で書く予定だったのに・・・。
続きのお話は全然考えてません。続いてしまったからには
早く考えなくては!
11月12日は満月です。
それを思っていたら、このお話が考えつきました。