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NO.24

「いじめ」について

10月は学校における「いじめ」、そして、それに伴う「自殺」のニュースが毎日のように放送されました。「いじめ」は昔からあったのか?「あった」「なかった」「あったけど、今のように陰湿なものではなかった」等、様々な意見が出ました。「学校は何をしているのだ」「親は何をしているのだ」「教育委員会は?」「生徒たちは?」「いじめ」の原因をそして「自殺」の原因をどこかに定めてこのもやもやした気分をスッキリさせたい、そんな気持ちもわかる気がしました。
 今日の学校だよりはこの「いじめ」の問題をどう考えるか、本校はこの問題に対してどういう試みをしているのかについて書いてみたいと思います。
 下の資料は平成14年に中学生を対象として調べられたものです。(日本、中国、アメリカ、3カ国の国際比較です)
「あなたは、自分はまぁ価値のある人間だと思いますか?」この質問に対して「はい」と「いいえ」で回答します。下の数字は「はい」と回答した生徒の割合です。

アメリカの中学生 52%    中国の中学生 49%    日本の中学生 9%

 もし、あなたが「あなたは、自分はまぁ価値のある人間だと思いますか?」非常に価値があると思っているを5、全く価値のある人間とは思えないを1と考えて1〜5の数字で答えるとしたら何という数字を選ぶでしょうか。おそらく多くの方は1や5を選らばないでしょう。3が一番多くて次に4や2の人が多い、そんなふうになると思います。つまり、平均点はだいたい3近くの数字になるのではないでしょうか。上の質問のように「はい」か「いいえ」かどちらかを選べと言われれば、少し自信のある人は「はい」を、少し自信のない人は「いいえ」を選ぶでしょうから、50%近くの数字が出て普通です。9%という数字、日本の中学生がいかに自分に自信がないか、おわかりだと思います。
 私はこの自尊感情の低さが「自殺」や「いじめ」の原因だと思います。自尊感情の低さ、このことと「自殺」は直接的に結びつきます。いじめられ、相談する人も自分の気持ちをわかってくれる人もいない状態、孤独感、絶望感でその人は心がいっぱいだったでしょう。「自分ってなかなかやるじゃあないか」そんな感情は限りなく0に近かったでしょう。    
 では、「いじめ」はどうでしょうか?「なぜ、Aさんをいじめたの?」こう訊くと「Aさんが泣いたり、困ったりする様子を見るのが面白かったから」「優越感を感じたかったから」こんな答えが返ってきます。Aさんの人間性、発展可能性を無視した言葉です。ではなぜ、いじめた人はAさんの人間性や発展可能性が無視できたのでしょうか?それはいじめっ子自身の自尊感情が低かったからだと私は思います。今の子ども達は昔の子に比べ小さい時から親や教師から「人をいじめたらいけんよ」この言葉を何度も何度も聞いて育ってきています。(なぜなら、「いじめ」に関する悲惨なニュースは十数年前からしばしば取り上げられていたからです)「人をいじめたらいけんよ」という言葉は心に響く説話の時もあれば、心の表面をすり抜ける程度の時もあったでしょうが、どちらにしても「いじめ」が悪いこと、恥ずかしいことという知的なそして感情的な規範は少なくとも今の子ども達は持っていると私は思います。なのにあえて人の靴を隠したり、無視したり、仲間はずしをするのでしょうか。それはそれをしないと自分の心のもやもや、今流に言えばストレスが解消できないからです。つまり、いじめっ子は自分の中に大きな大きなストレスを持っている子なのです。では、「いじめ」をすることでこのストレスは解消できるでしょうか?それは無理です。その子達にも基本的に「悪いこと」をしているという思いがありますから、「いじめ」に加担すればするほど益々自分が嫌いになります。私がいじめっ子も自尊感情が低いと考えるのはこういうわけです。

今、吉田小学校は11月を「ふれあい月間」と定め、次のような取り組みを行っています。
10月31日〜11月2日に人権に関する意識調査を全学年でしました。そのアンケートは大きく分けると3つの項目に分かれています。(「2学期の学校生活を、振り返ってみましょう」という前文が付いていて)T 友達からされて、いやだったことがありますか。
(この項目に3つの具体的な質問が入っています。例として一つを載せてみます。@あなたは、友達から心が傷つく言葉を言われたことがありますか。) U 友達にしてしまったことを、思い出しましょう。(この項目に3つの具体的な質問が入っています) V 学校生活の中で楽しいこと、相談したいことなど自由に書きましょう。(自由記述です)           
次にこのアンケートをもとに各学年で学年会(教職員の)を実施し、学年として取り上げ指導すること、学級として指導することを決め、指導しました。
現在は、全児童を対象として担任教員との一対一の教育相談を行っています。一応、11月中にこの教育相談を完了する予定です。
我々はこの月間を通して一人ひとりの児童が現在どんな自尊感情を持っているかを中心に児童理解をさらに深めたいと思っています。

今週に入っても「いじめ」のニュース、「自殺」のニュースが続いています。こう続きますと、子どもたちを取り巻く大人の現場にはかなり強烈な警鐘を与えますが、その反面、子どもの世界では連鎖を生む恐れもまた出てきます。本校では13日の職員朝礼で「いつもより以上に、児童の言動に注意して教育活動を行っていこう」そう申し合わせを行いました。このことは家庭でも必要なことだと思います。家庭での様子を見られ、気になること、気になる様子が見られましたら、なるべく早く学校へご連絡ください。



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