日本海で波乗りのためのもっとも完璧な波はこういった日の波だと思う。波乗りをはじめて5年。こういった波に遭遇 できたことは98.08.08とこの7月19日から20日にかけての波だ。ただし、こういった日に浜にいくともう完全に波乗り モードになってしまうため、あんまり良い画像は撮れていない。98.08.08の画像もよほど見る人が見ないと「どこが パーフェクトだ」といった画像ばかりになってしまう。 こういう完璧な波の予測は、まだ私にはできていない。19日の朝ももちろん今日もフラットだろうと思って山に登って 霧雨で海のほうがよく見えなかったので、そのまま又上りはじめたが、ふと気になってもう一回ふりかえって、霧雨の 中を目を凝らして海を見てみたら、なにか白いうねりの線が見えた。そのときはすでに、はるか北東方向からのうねり が届き初めていたのだ。98.08.08の時も早朝に最初の画像を撮ったときは「たいした波じゃないな」と思って、いっ たん家に帰ってゆっくりしていた。この日は正午に、波のために海難事故が起きたというニュースをテレビでみてはじ めて「あれ!」と思った。 風も吹くわけでなくむしろどんよりとした天気で、曇ったりしている時、ちょうど島根県付近には停滞前線なんかがあっ たりして天気図を見てもすぐにはわからない日だ。私は風の予報はできるつもり。天気図をみればたしかに風が吹く日 はわかる。しかし、この北東からの完璧な波の届く条件というものがまだ読めていない。 この二つの完璧な波の日の気圧配置をよく見てみるとひとつには日本海のいちばん上のあたりの高気圧からの風の 吹き出し。つまり、日本海は人間の胃袋のような形をしているが、その入り口付近ウラジオストクあたりから張り出してく る高気圧の存在。もうひとつには南海上の低気圧、今回は熱帯低気圧が長いことあった。日本海には停滞前線、山陰 には風は吹かずに「胃袋」の一番広いところで波がでて、そのうねりだけがはるか北東方向から届いてくる時。この二つ の日の完璧な北東からのうねりの要因をあえて考えればこういうことになろうかと思う。 こんな日の海面下にはとてつもなく巨大な生き物がいて、その息づかいがうねりの力になっているような気がしてくる。 セットの間隔が長く、波のパワーはその巨大な生き物の尻尾の先ではじきとばされるようなすさまじい感じ。体中の神経 がピリピリとスパークしてくるような気がしてくる。 19日の夕方は福光に入って、20日は3時半に家をでて波子方面で乗った。ポイントは夜が明けると同時にアッという間 に20人くらいになった。 下の画像は波子から帰る途中の午前中の波来浜の様子と夕方4時くらいの同じく波来浜の様子。波来浜もロングライド できるパーフェクトな波だった。 |