家 族 日 記(2002)


「FIFA ワールドカップ(TM)」観戦記

 【6月8日(土)】
 今回こそはワールドカップの試合を見に行こうとしばらく前からインターネットでチケットの入手を試みていたがうまくいかなかった。この日も朝から売買のサイトをチェックしていたら、大分のチュニジア・ベルギー戦のカテゴリー3×2枚を16,000円で、また、同試合のカテゴリー1(1枚)17,000円(どちらもほぼ定価)で入手することに成功。
 1枚は当然自分用として、残る2枚をどうしようかと迷ったが、時節柄職場のと連れ立っていくわけには行かず、宮崎の叔母さんにサッカーしている高1の従兄弟と一緒に行かないかと誘ったら、「授業をサボってまでは行かせられないが、チケットがあるなら是非行きたいという友人がいるので譲って欲しい」というので、その人(Iさん親子)に譲ることにした(もちろん買価で)。

 【6月9日(日)】
 午前中にカテゴリー1のチケットが郵便で、午後にはカテゴリー3のチケットが宅急便で届く。代金引換でも良いように現金を用意しておいたが、いずれも後日振り込んでくれれば良いとのことだったので、ハンコを押すだけで簡単に受け取りできた。

   
 【6月10日(月)】
 いよいよ試合当日。いちおう職場に出勤し、上司に事情を説明し、10時30分から翌日同時刻までの丸1日休みを取って出発。バスで広島へ出たあと昼食をとり新幹線に。

   実は今回の旅行には、もうひとつの楽しみがあった。それは、今までに乗ったことのないJRの車両に乗ることだ。最初は、広島から小倉まで乗った新幹線500系「のぞみ」だ。ブルー系の塗装と丸い断面が特徴で時速300キロで走るこの車両にはと今まで乗ったことがなかった。新岩国を過ぎたあたりと小郡の先で300キロで走行中と車内に表示された。ウ〜ン、速い。広島小倉間はたったの44分だった。
広島駅に入ってくる500系「のぞみ」

 次は小倉から大分までの「白いソニック」こと885系。新しい車両だが、中に入ってさらにびっくり。なんと、普通車にもかかわらず座席がすべて革張りなのだ。しかしながら、車内はW杯観戦者で満員で、残念ながら着席できず、大分までの1時間15分は立ってすごしたのでした。
明らかにサッカー観戦者のせいで満員となったソニック車内。もっとも、自分もその一人なので文句は言えない・・・。


 大分駅に着くころには雨になっていた。改札で宮崎からきたIさん親子に出会い、代金と引き換えにチケットを渡す。学校はと聞くと、担任の先生に正直に事情を話し休ませてもらったとのこと。

 さて、会場へは無料シャトルバスが出ていて、係員が左に行ってくださいとしきりに案内しているので、そちらに行くとなんと延々と列が続いている(500mぐらいかな)。浜田で言うと、東公園の駐車場がバス乗場で、その列が延々と駅構内を通って、カフェメルカードあたりまで続いているようなものだ。列は長かったが思ったよりすいすい進んで、さほどストレスを感じることもなく、20分ほどでバスに乗ることができた。バスに乗ってからも予定どおり20分ほどで会場に到着した。でも、バスの中では冷房を入れて欲しかったな。
シャトルバスに乗る人の列は、このように駅前のアーケドをへてこの後ろにずーと続いていた。写真左が駅で、乗場はさらにその左。


 そうして5時前には会場に着いたが、バスを降りてもスタジアムは見えない。人の流れに沿って運動公園内の山道をぞろぞろ歩いていくと、10分ほど歩いたところで突然、会場の「ビッグアイ」が見えてきた。
通りすがりの人にお願いしてシャッターを押してもらった。着ているユニフォームは、4年前にフランスに着ていくために買ったもの。このユニフォームも、4年越しのワールドカップ観戦となりました。



 さて、会場に入るにはいろんなチェックがあると聞いていたが、問題はチケット名義の確認だ。ネットで調べた限りではノーチェックらしいが、せめて名前ぐらいは答えられるようにしておこうと名前を暗証してチェックに臨んだが、かばんの中身の点検(ペットボトルは中身を紙コップに移さされた)と金属探知機を使った身体チェックのみで、チケットに記載された本人であることのチェックは全くなかった。
黄色いウィンドブレーカーを着たのがチェックの係員。この後にも2回ほどチェックがあったが、本人確認はなし。写真から分かるように、この時点で雨はほぼ上がっていた。


 会場に入ると、まずオフィシャルショップに向かい、記念品を購入。しかし、欲しかった日本代表タオルはすでに売り切れで、仕方なく残っていたアルゼンチンのタオルを購入。そしていよいよスタジアム内に。他のスタジアムはスタンドの一部に屋根があるという感じだが、ここは天井の一部が空いているという感じだ。屋根は可動式で雨天時には閉じることができるらしいが、私がきたときにはすでに開いたままだった。
キックオフまでにはもう少し席が埋まったが、相変わらず空席が目立つスタンド・・・。


 私の席は、コーナーフラッグのすぐ後ろで前から4列目の席だったが、スタンドが低く、ピッチが広告で囲まれていたため、手前のサイドラインやコーナーは見えなかった。

 スタンドはチュニジア寄りで、チュニジアの旗を配って応援してくださいという人がいたので、にわかチュニジアサポーターとなり、チュニジアを応援することにした。そんな人が多かったのか、応援ではチュニジアのほうが勝っていたようだ。なぜか時々ニッポンコールもおこっていた。
ほら、こんなに近くで見たんだよ。それにしても、この看板じゃまだな〜


 さて、肝心の試合はというと、いまさら報告するまでもないが前半ベルギーが先制し、その直後にチュニジアがFKを直接決めて追いついて、そのまま引き分けに。現地で見た感想は、ベルギーでかすぎ。よくこんなチーム相手に日本は引き分けられたもんだ。それにチュニジアも良く動く。特にこちらのウィングは、背は高くないがうまく相手を抜いてセンタリングを上げていた。決して日本は楽勝じゃないと思った。
チュニジアサポーターのおっさんたち。向こうのスタンドは、ベルギー応援席。


 今日中には北九州まで帰らないといけないので、後半ロスタイムになると席を立って出口付近で観戦し、終了とともに場外へ。その甲斐あって終了後40分の20:30には大分駅に着くことができたが、帰りのソニックも超満員で着席できず、小倉まで1時間半はやはり立ちどおり。12時前にホテルに着き、そのまま寝た。


 【6月11日(火)】
 朝6時に起き、風呂に入って小倉駅に。6:52発のひかりレールスターで広島に行き、バスで10時過ぎに浜田駅着。予定どおり、10:30までには職場に帰ってきたのでありました。ああ、疲れた。

つづく

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