Part27
「変幻」〜1月21日(日)
 10時・小ホール、ダイチ真庭ちゃんの大胆イメチェンで衝撃の幕開け。秋頃から髪を少し短くしていた彼女だが、さらに短くというか、なんか旗本退屈男みたいな‥‥すいませんね、なんかよくわからない例えで‥‥でも意図はわかる。よりボーイッシュなセンを狙ったんだろう。本人にきいても「なんとなく‥‥」みたいな返事しか返ってこないが、何かひらめきというか、神の啓示とかがあったに違いない。もう一つのトピックスは豊田先生がトレパンを履いてきたこと。ロングスカート以外のお召し物は初めて見た気が‥‥カローラが変われる時代だ。あんたはどうだい?
 3幕の稽古からスタート。さっそく美佐さんと打ち合わせておいた苦悶芝居をくり出したのだが、なんか二人のやりとりに凝れば凝るほど、苦しみ方がおざなりになっちゃってるみたいで‥‥多田先生に注意された。まっ、とりあえず個人的な流れが確認できただけで良しとするか。歩くときの約束事や、リサとの綱引き合戦の段取りなんかをごんどう先生や新垣さんに確認してもらって、とりあえず頭の中だけはゲネプロOKモードになった‥‥あくまで頭の中ですよ、ゲネプロですよ、本番じゃないですよ、弱気は生まれつき。
 昼休み、なぜかエノちゃんと某キヌヤまでお買い物に行くことになってしまった。沖田くんとは出身校が同じなんだそうだ。ちなみにそこでは元番人Cの三宅先生にも教えられていたらしい。某キヌヤに着くとけっこうキャスト連中がお昼を買いに来ている。ハルカさん「あっちのレジが空いてる!」変わり身早い‥‥その手慣れた身のこなしに主婦の底力を見てしまった。で、またエノちゃんと帰ってきて、子供メインキャストの輪に入れてもらって、パンを紅茶で流し込む。そのあと、「とびら」のマンガをつくるという作家の先生方が子供キャストの中にいるというので密偵して時事放談。「ミュージカル通信」でコミュニケーションをとれるようになった子どもたちだが、こういうのも役得っていうんでしょうか。編集者冥利に尽きるとでも?かねて噂の木村佳苗責任編集「ヘビ新聞」も貼り出されていた。‥‥なんでオレが出とんじゃ、セリフ入りで‥‥新聞というより座談会形式なのだが、ゲラン・バロンとわたくしでお送りしている架空対談録。こーいうのゴーストライターならぬゴーストスピーカーとでもいうんですかねえ‥‥なんか大御所の気分、ってまるめこまれてる気がするのはわたしの考えすぎ?
 午後はいよいよカーテンコール。方針変更があったらしい‥‥このリポートでも以前もったいぶった書き方をしたが、結局当初の方針どおりになったということだ。振りは去年とほとんど一緒。ただし‥‥大きく違うところがある。個人的には去年の方が段違いに好きなのだが、スタッフ側としては他にも色々と考えないといけないことがあるんでしょうね‥‥。教師と護衛はセットでご挨拶をする。4人で打ち合わせはしたのだが、いざ稽古になると誰もやらないのでオレもできなかったよ‥‥「去年のオレとおんなじにして」とか余計なこと言うな元教師B。とにかく本日はお披露目なし。ハルカ&マサトは‥‥おお!ミサエさん回ってる!いいなー‥‥わたしも去年同じことを考えたのだが、大嶋さんの笑顔の抵抗にあって断念したのだ。史ちゃん法王もここでは踊る気満々、振り付け師のモトくんが付いている。
 休憩していよいよ通し稽古なのだが、その前に「法王の歌」の板付きで使う「サイリウム」とかいうのを見せられる。5ミリ径ぐらいの樹脂パイプを5センチぐらいのワッカにしたものなのだが、蛍光材かなんかが入っていて、暗転の中で光って見えるはずの小道具。これを指に引っかけて回転させるのだがうまくいかない。あまりにうまくいかないので持てあましたせいか、これで一人一芸やれと小川さんが言い出した。初めて聞いたよ、大嶋さんのジョーク‥‥文章で再現してもおもしろくも何ともないので封印する。虫眼鏡ねえ‥‥虫眼鏡‥‥。そして通し稽古スタート。カーテンコールまで入ったフルバージョン。休憩は2幕と3幕のあいだに入る。何気なく入った1幕1場で、自分の言ったセリフに違和感をおぼえる。間違えたみたいな感じで、それが顔にも出てしまったと思うのだが‥‥あとで台本見たら、別に間違いじゃない。惰性でしゃべってたのに警鐘を鳴らされたような感じだった。最近あんまり台本を開かなくなってるけど、またよく見ておこう。
 終わって各ナンバーの返し、さらにロビーで個人ごとのダメ出しを、大相撲初場所の貴乃花VS武蔵丸の優勝決定戦付きで。全日程終了後の某ハッピーに於ける、演出新垣氏つるしあげミーティングは約2時間に及んだ。山田くんなんでいるの?「サワエの歌」の替え歌で「ヤマダの歌」歌おうか?

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