Part20
「美味」〜1月5日(金)
 きょうからお仕事。練習は子どもたちが朝から、大人も午後から予定が組まれているが無念の欠席である。まあ夕方から参加しても、まだ子どもたちがいてくれるのはありがたい‥‥と言いながら「ミュージカル通信」新年号をいいかげん出してしまわないとカッコつかないので、昼休みに会館の事務所に行って作業する。最近は会館にいると気分が落ち着くのだ‥‥。
 夕方、勤務がはけると病院へ行って注射打ってもらってから大ホール入り。おお!久美子先生だ!おお!泉岡さんだ!客席に目が泳いで、ミーハー気分のままオケピットのあたりまできたのだが‥‥3幕中途の混乱芝居がステージ上で展開されている。なんか、下から客観的に見るとやっぱり別世界って感じ‥‥止めが入るまで仲間には加われなかった。やっとセレモニーの隊列に加わると‥‥あれ?大嶋さんまたそこにいるの?元ハルカ、ポジション去年とおんなじ。奇しくも、というか考えてみると現ハルカ・岩本さんの位置も去年と変わってない気がするのだが、その現ハルカがいない。ごんどう先生、本人いないのをいいことに「“みさえ”がいないからここのセリフは‥‥」と呼び捨て状態。もしかして先生の頭の中で役名が「ミサエ」になってたりしてね‥‥あとでチクッておきました。まあ元々はご実息の岩本クレヨンしんちゃんカズヤが広めちゃったのが敗因なんですけど。
 しかしきょうのメインはそんな話題ではない。Bさん、ついに芝居をさせてもらえることになったのだ!まずは3幕、横笛のくだりでリサとの絡みがついた。細かい部分は未定だが、最終的には半場ちゃんに足を踏まれてリアクション芝居する。‥‥誰か言ってたな、「リアクション大魔王」になれと‥‥「ハクション大魔王」とごっちゃになってる気がするのだが‥‥それはともかく、半場ちゃんには2年前に投げを食らわせているので、まさに江戸のかたきを長崎でとられている状態である。いいよ半場ちゃん!踏んで!思いっきり踏んで!‥‥わしゃMかい。
 もう一つ、これは昨日ごんどう先生から予告があったのだが、2幕じりで番人3人との絡みができた。ほとんどパントマイムなのだが、これがまた美味しいのよ。限られた時間でいろいろやるので大変は大変だが、よっぽどうれしいのか、すごい表情作ってるらしい。美佐さんに「それ本番でもやって下さいよ、絶対」って言われた。やや挑戦的。やりますとも、ダメさえ出されなきゃ。前任者の山田くんがうらやましがっている。へへ〜ん、ええやろ〜。
 夜は歌練習。セレモニーの歌や「クラッシュ!」を録音して、その場で聞かされる。や〜な手口‥‥市民合唱でも最近、この練習パターンが多い。広兼先生の方針か?「クラッシュ!」はモトくん・美佐さんと共に3人で歌うパートがあるのだが、全く自分の声が聞こえない。突きつけられちゃったよ‥‥どうにかしよ、ならんけど。PTAの歌は、まだ大達っちゃんがソロをとっている。でもそろそろ小川さんが復調してきそうだ。なぜなら大嶋さんというオモチャが戻ってきたからだ。

「通し」〜1月6日(土)
 午前中に2幕全体をやるので朝から大ホール。早めに行ってM通信をロビーに貼る。今朝の2時までかかって不要なポスターの裏面3枚分を書いたのだ。おかげで体調イマイチだが、この作業で調子崩してたらかえって怒られるかも‥‥。
 きょうは作・編曲のはじ先生も久々に来席している。2幕のメインはKAGURAダンスだが、個人的には昨日の芝居の復習だね。終わって上手にはけると子どもたちが大ウケしている、ええぞええぞ。でも「崩しすぎ」って声も漏れ聞こえてくるな。う〜ん、そう言われるとそうかも‥‥「いい芝居しますね〜」といいながら目が泳いでるって、新垣演助“昌ちゃん”。とりあえずごんどう先生にくり返し見ていてもらうことになる。
 午後は「あしたの空へ」。だいぶステージングを変えるようだ。このころ大人キャストもチラホラ集まり始めて、「変わる」と聞いてあたふたしている。特に悲惨なのが真月さん。職場の昼休みを利用して大ホールを覗きに来たところ「いいから上がって!」と言われて歯科衛生士モードのままステージ上へ連れ出される。「ちょっと様子見に来ただけなのに〜」‥‥んじゃ、その手に持ってるダンスシューズは何なんです?あわれ、佳苗先生から「コスプレダンサー」のレッテルを貼られてしまうはめに‥‥かわいそ。
 その佳苗先生に「あい地球」打ち上げ時の暴発状態イラストを印刷してプレゼントした。ウケは上々だったのだがそのうち「今回の打ち上げは‥‥ふっふっふ」‥‥げ。やばい、火をつけてしまったらしい。どうにかしてこの話題をそらさんと‥‥。「カナエ」といえば青木ちゃん。見てるか〜?去年と変わらず練習を楽しんでるのを見るにつけ、うんうんと一人安堵している。ごんどう先生はきみたち元「役付」の子どもたちのこともちゃんと見ておられるのだぞ。特にリサは、女子の多くが「やってみたい」魅力的な役柄だけになおさら去年とのギャップが大きいし、物足りなさもひとしおじゃないかと思ってしまうが、それを乗り越えて今回やり遂げることができたら、先生もきっと感動してくれるに違いないのだ。みんなで先生を泣かせよう!
 3時半頃から今回初めての全体通し稽古。緊張感が高まってくる。いくら部分練習をやっても、通してみないと全編にわたってのリズムってつかめないのだ。舞台袖での「スタンバる練習」みたいなものも、特に子どもには重要だと思うのだが、今回は自分にイエローカードだ。ウルトラマンガイア優ちゃんが食いつきのいい話題を振ってくるもんで、ついついムダ話に興じていると瀧本の妹に「静かにー」と警告されてしまった‥‥なんで妹とわかったかというと話の輪の中に姉がいたからなのだが、とにかくちょっと反省。舞台袖は「役柄の気持ちを作る場所」だ。
 通し終了後、ダメ出し、部分練習。夕方も6時を回った頃、美江ちゃんがお母さんと共にやってきた。去年、美江ちゃんと彩ちゃん両方を見ているときは特に姉妹らしさは感じなかったのだが、今回彩ちゃんだけ単独で見てるとやっぱり遺伝子だな〜と思うことが多い。‥‥って美江ちゃんに言ったら「さっき同じこと言われた」。末妹の舞ちゃんはちょっと異色なのだが、これから変わるのだろうか。午後の延長練習終了で退席していく久美子先生に「おもしろいですね〜、あの芝居」って声をかけていただいた。‥‥あんまりはしゃぐもんだから美佐さんに冷笑されてしまったが、うれしいものはうれしいのだ、しかたあるまい。
 夜は大ホールで抜き稽古、該当者以外はリハーサル室で多田スクール、あれ?もしかして今回初めて?‥‥ははーん、なんか足りないと思ってたのだがやっとわかったよ。

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